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神秘的なアンバーグリス

長い間の謎

正体不明の香料

動物性の数少ない香料の中に、アンバーグリス(龍涎香)というものがあります。この香料は、長い間どうやって自然界の中で作られるのかが不明なものでした。海に浮いているか、波打ち際にある黒い塊から採れる香料で、正体が分からないなりの推測で、龍のよだれが固まったのかも、と推測されて「龍涎香」と呼ばれていました。18世紀ころには、マッコウクジラの腸にできる潰瘍の類が固まったもの、と分かりましたが、滅多に持っている鯨はおりません。最近は捕鯨禁止の潮流が世界にあることもあいまって、海岸で偶然拾われるものしか天然ものはない、という事になっております。昔からの香水にはアンバーグリスが入っているものが多いのですが、その部分には大概人工香料に置き換えられているそうです。